WENT TO 小倉。

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 (約3500文字)

小倉からの帰りの新幹線でこれを書いている。

小倉の有益な旅行情報が欲しくてここに来た人がいたら、申し訳ないけど、なにも有益な情報はない。ただの個人的な日記。というか週記。

 

火曜日の昼に小倉の地を踏んだ。新幹線のプラットフォームから流れてくる銀河鉄道999を聴きながら、松本零士大先生ゆかりの土地に降り立つ。

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駅から7,8分くらい歩くと見える国際会議場。そこに向かって北ははるばる北海道から、南はどこからか知らんが、スーツケースを引きずった老若男女がわらわらと集まってくる。私もそこに向かう。男女比4:1ってとこか。ほとんどの人はラフな服装をしているが、中にはスーツ姿のおじさんも。この男女比のため、ふだんのこういうホールではめったに見ることのない愉快な現象が生じていた。女性のトイレは選び放題なのに、男性がトイレで列を作って並んでる!

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この集団、共通点はみな医者ということのみ。科も内科、外科、救急、…とばらばら。みんな、産業医の資格習得のために集まっているのだ。

 

日本では医者は、医学部を卒業して国試に通り研修医の2年が終了すれば、どの科でもいけるのである。とても恐ろしいことだが、例えば私が気まぐれを起こして「もー精神科飽きたから、来週から心臓外科医になるわ!」などと血迷ったことを言い出しても、一応なることができるんだなぁ…。その昔、私が親に「〇〇大学の医学部にうかったから、医者になるね~」と言ったら(事後承諾)、「外科はぜったいやめて!」と言われた。家庭科の成績、万年2だったくらいの不器用だからなぁ。外科は避けたけど、精神科も意外と頭縫うよ。自分で言うのもなんだけど、あんなに縫物できなかったのに、まぁまぁうまく縫えてると思う。

 

…話がそれた。てなわけで、適性とか関係なく、自分の望む診療科に試験もなく行けてしまうんだ。ところが産業医になるのは、一応ちゃんと条件がある。産業医科大を卒業するか、今回私が参加したように、年に1回開催される50時間集中講習会に参加するか、なのである。産業医という資格はなんだかんだいって人気がある。もちろん純粋に人道的な観点から興味のある人もいるんだろうけど、こういう人に人気がある気がする。

 

  • 子育ての為、時短で働きたい女医さん。
  • とにかくバリバリ稼ぎたい人。
  • 年齢的にオペがしんどくなってきた中高年外科医。

 

産業医は、契約した職場の巡回は月1回でいいらしいので、例えば月に1回、職場巡回して報告書作って、あんまりやる気がない人だったら最低限のことだけして1時間ほどで仕事を終わらす。そして時給5~10万くらいもらう。人によっては20社くらいと契約をしている産業医もいるらしい。てことはよ、1日1時間で月に20日ほど働いて月給200万も可能とか…ボロいな。笑

 

なので、たまに金の亡者のような産業医が混じってる。産業医は中立性を保たなきゃいけないのに、企業に雇われている立場であるため、企業側の人間になってしまう人も。悪徳企業と結託して、企業にとって邪魔な人間をテキトーに診察して首をきるという「クビきりビジネス」をやるブラック産業医もいるとか。うつ病で休業していたが寛解したため主治医の診断書を携え職場復帰しようとしていたある女性社員を、30分面談しただけで「統合失調症、混合性人格障害」と診断して、主治医に問い合わせることもなく、女性はクビになったとか。この産業医精神科医でもないのに、病気をでっちあげていた。他にも3人程社員が同じ目にあい、訴えを起こしたという。「ブラック産業医」で調べたらいろいろ出てくるので、興味のある方はお調べください。まったく、恥を知れっての!

 

逆に、医師として労働者に寄り添い、がんばりすぎて、企業側に煙たく思われたのか、首になった産業医の先生もいる。医者の場合、企業から立派な料亭なんかに連れていかれると、首になる合図らしい。笑

 

ちなみに私は産業医になるつもりは今のところ特にないなぁ。会議とか書類仕事とか、私の嫌いな仕事が多いからね。なんで講習会にいったかといえば、気分転換。あと、一応産業医というのは予防医学だからね。私は予防医学にもちょっと興味あるんだ。

 

そんなわけで、初日は昼から、翌日からは朝の9時から19時半まで、怒涛の詰め込み講習があった。

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私は朝はだいたい4時半起床なので、こんなに講義が続くと、午後からはヘッドバンキングしまくってた気がする。ヘドバンというのは、ハードロックとかのライブで頭上下に激しく動かすアレね。しかし、周りをみると、結構周りもヘドバンしていた。皆お疲れなのだ。

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ヘッドバンキング

 

結局、あまりに疲れすぎて、観光どころじゃなかったわけよ。20時にホテルについても、21時には眠くて寝てしまうから、夕飯なんて食べずに、つまみを食べて寝る。それでも初日は、観光っぽく、せっかく17階の夜景も見えるホテルなんだから、泡を注文。そして、マッサージを呼んだ。

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ふだんはコミュ障の私なので、マッサージの最中はしゃべらないんだけど、マッサージをしてくれる女性の話が面白かったので、話を聞いていた。この人、「以前は胃の調子が悪かったんだけど、ナメクジを飲むようになってから調子がよくなって…」とのたまう。なんでも、ある新聞の広告欄に書いてあったから、ナメクジを探しては飲むようになったそうだ。ナメクジはつるんとしているから、喉で引っかからず飲みやすいらしい。「それ、もし新聞広告に、ミミズって書いてあってもやってた?」「新聞にのってたらね。」「それがゴキブリでも?」「新聞に載ってたらね」…ツワモノや。

 

ちなみに飲尿はだめだったそうだ。「やってみようとしたけど、臭いでしょ!」そんなもんか? もし自分だったら、どんな寄生虫がいるかわかったもんじゃないものを飲み込むくらいなら、自分の中間尿を飲んだほうがましだけどなぁ。世の中いろんな人がいるなぁ。

面白いおばちゃんだったので、1000円をチップとして渡そうとしたら、「叱られるから」と断られてしまった。ばれへんばれへん、って言ってもかたくなに断られた。なにがあかんのかな。医者が謝礼金受け取ったりするのはあかんけど。

 

朝はホテルでバイキング。一応ゴロニャ対策として、マスクとビニール手袋、一人1テーブル仕切りあり。ここのホテルのバイキング、聞いてた通り、毎日メニューが同じ。しかしここのホテルの残念な点はそこではない。部屋に置いてある飲み物が、煎茶とほうじ茶!コーヒーは!?和風の旅館だってコーヒー置いてるのに。ルームサービスのコーヒーは900円。意地でも注文するもんか!結局コンビニでインスタント買ってきたよ。朝起きたらコーヒーがないと無理だから。

ちょっとRホテルさん。4星ホテルってこの程度なの? 

このホテルは、毎年必ず1000人の医者のうち多い割合の医者が5泊する。今年はゴロニャのため医者は300人しか小倉に来てないけど。たぶん贅沢する人多いだろうし。あまり努力しなくても潤うよね、このホテル。なんか憎たらしいわ!

 

とかいいながら、ついついバイキングはたくさん食べてしまう貧乏性の私。せめて昼のお弁当は白米には申し訳ないが残そう。と思ってるのに、かしわ飯とか、サンドイッチとか、残せないやん!会場は、食べるものにうるさいグルメおじさんたちに配慮したのか、毎日日替わりでまぁまぁいいお弁当をくれるので、ありがたかった。

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昼食後はひとしきりヘドバンして、興味のある内容以外の授業はkindleで読書三昧。2日目の夜はスカイプでフィリピンの子と30分話して寝る。ここにきてまでオンライン英会話なぞをやっているのは、金曜と土曜にオープンダイヤログのzoomセッションがあるからだ。講習会が19時半まであるから、途中参加で、夜中の1時までもうろうとしながら英語を聞きしゃべくる。死ぬ!

 

朝はご飯をたべたら、会場近くの公園を45分くらいウォーキングしながら外国語を聴く。出かける直前に、やはり会場から歩いて3分くらいのところにあるストリートピアノを5分ほど弾いてから出かける。日々のノルマを続けるべく、近くにウォーキングできる公園とピアノを用意して下さったのはありがたかった。たまたまそばにあっただけともいうけど。

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結局ね、疲れすぎて観光はおろか、夕飯を食べる気力もなく、最後の夜まで晩御飯は明太ちくわとか、その手のつまみを食べるだけだったね。でも、せめて会場近くにあったマンガミュージアムだけは行きたかった!でも開館時間にいけなんだ。残念… 

北九州市漫画ミュージアム

 

帰って猫チャージした。今週は特に疲れた…

 

今日の1曲。

宇宙戦艦ヤマト銀河鉄道999

疲れてるので、ぐだぐだ演奏。零士ごめん…

https://youtu.be/ABKMo0orSbw

 

ではまた。

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