日本マニアのフランス人の茶道具
私は子供の頃から親に「人は人、自分は自分」と言われ続けた。また親に、他人や姉と比較して「お姉ちゃんは〇〇なのにあんたは…」みたいな事を言われた事はない。そのせいか、たぶん普段あまり人と自分を比較する事は無い、と思う。
そんな私でも、人の才能に嫉妬してしまうことがないわけではない。というかある。
他人には「人と比較すると幸せを感じにくくなるよ」なんて言いながら、他人に嫉妬することがあるのだから、これはもう人間の性なんだと思う。
とはいえ、世の中には才能のある人間はごまんといて、おそらく人は自分とかけ離れた人間に嫉妬する事は少ないんじゃないかと思う。
例えば勉強ができる子が、自分より成績の良い同級生に嫉妬する事はあっても、アインシュタインに嫉妬する事はないんじゃないかと思うし、自分の容姿に自信のある女の子が学校のミスコンに選ばれた女の子に嫉妬する事はあっても、若き日のオードリー・ヘプバーンの映画を見て歯ぎしりするほど悔しがるような事はないんじゃないかと思う。
要は自分がちょっと自信がある分野で、自分よりちょっと先を走っている人に対して人は嫉妬する傾向があるような気がする。
さて、私がどういう人に対し、嫉妬してしまうか、当てられる人はいるだろうか。
答えは今回の記事の1番最後に書くけど、「当たってた!」と言う人にはいつか何かご馳走してあげよう。
恋愛における嫉妬みたいなのはまた別なんだろうけど、こうした、自分が欲しい資質を自分より持っている人に対する嫉妬というのに気づいたとき、皆さんどう感じますか?
自己嫌悪?
こんなこと考える自分が嫌い?
…みたいに思う人いるかな。私はね、嫉妬心を持つ自分に気づいた時、「いいね、人間くさくて笑」と思ったよ。
もともと割と自分にも他人にも甘い性格なんだけど、精神科の仕事をするようになってから、ますます、ずるい人間も弱い人間も愚かな人間も、みんなかわいいじゃないか、と思うようになったのね。
だから、ずるい私も愚かな私もみんな可愛くて良いのだ。弱い私はあまりいないかもしれない。嫉妬する私も、当然可愛い。自分ばんざい!
嫉妬ってね、自分が何かを欲しているという、生きるエネルギーのような気がするんだな。これを何か良い方向に使えれば、ますます私は強くなるに違いない、と思ったりする。
だから、嫉妬心なんて持ってても全然問題ないんだけど、これが相手の不幸を願うような病的な嫉妬心に変わってしまったら、それはちょっと問題。
そういう病的な嫉妬心を持つ人は、たぶん今幸せじゃないんだろうから、何とかして幸せになってください。といっても自分を幸せにできるのは自分のみだからね。
さて、私がどんな人に対して嫉妬するかなんだけど、
ピアノの上手い人?
まぁそれはうらやましいけど、別にそれほどでもないんだよね。
語学? 医学で優れた業績を残している人? いやいや、ちがいます。
「ボケて」という大喜利のサイトがあるのをご存知? あそこで、時々「くうぅ…うまい!」とうなりたくなるような絶妙なボケを投稿している人を見ると、めちゃめちゃ嫉妬心が出てくるのよね。
写真で一言ボケて(bokete)
いや私別に、面白いこと言うことをなりわいとしているわけでも何でもないのだけど、だから芸人さんに対して嫉妬心が湧くことなんて全然ないんだけど、あの「ボケて」と言うサイトのお題は、誰でも挑戦できる位のお題だから、「自分にもちょっと面白いこと言えるんじゃないか」なんてつい思っちゃうんだよね。
ところが、殿堂入りの人のボケを見ると、そのうまさに愕然とするわけよ。
1回くらいなら、偶然ちょっと面白いことが言えちゃうかもしれないけど、何度もスマッシュヒットを繰り出している天才…思わず言葉を失う。
あぁいうので面白いこと言うには、豊富な知識とトレンドを読む力、洞察力に、無駄を省き短くインパクトを残すコピーライターのようなセンス、意外性を生み出す力…いろんな能力が必要だと思う。
有名なピアノユーチューバーの人が4才からピアノを学び、音大に行ったりコンクールに出たりといった、スキルを磨くための王道を行ってたりするのに対し、一体「ボケて」で頂点を取るには、子供の頃からどんなことをすれば良いと言うのだろう…
ああ、天才がうらやましい!
自分がもし「ボケて」の天才になったら、多分しょっちゅう面白いこと思いついては、1人でニヤニヤ笑ってるんだろうな。
皆さんはどんな人に嫉妬しますか?
今日のピアノ
ではまた。
日本マニアのフランス人がたてたお茶