一点集中職とバランス職

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てぇへんだ!てぇへんだ!

ブロ友lunaさんの記事で知ったんだけど…

底辺の職業ランキング - 48歳からのセミリタイア日記

なんでも「就活の教科書」とか言う就活情報サイトに「底辺の仕事ランキング」が掲載されていたとか。事前に批判をかわすためか「何を底辺職と思うかは人それぞれ」で、「底辺職と呼ばれている職業は社会を支えている人で、そのような人がいるからこそ、今の自分があるのだということに気がつきましょう」などという前置きをしているが、「底辺」などといってしまっている時点で、これを掲載した人間の考えることなど「お察し」だ。これを考えた当人はよっぽど尊い仕事でもしてるのか。

 

ランキングは以下の通りらしい。

①土木・建設作業員、②警備スタッフ、③工場作業員、④倉庫作業員、⑤コンビニ店員、⑥清掃スタッフ、⑦トラック運転手、⑧ゴミ収集スタッフ、⑨飲食店スタッフ、⑩介護士、⑪保育士、⑫コールセンタースタッフ、(例外)株・FXトレーダー

 

以前から思っていたことだけど、どうも日本は職業というのを、まるで大学の偏差値のように上から下にズラズラと並べれられものだと思っている節がある。〇〇の仕事よりも□□の仕事のほうが偉い、みたいに。

その順位はたいていは給与の多寡で決められる。あるいは有名ブランド企業とか。だから、誰もが羨むようなわかりやすい基準の職業や企業を目指し、あるいは公務員のような安定職か?そして希望した中から選んでもらえた仕事につく。でもそんなやり方じゃ幸せになれないと思うんだけどね。

 

本当は一人一人、特性があるよね。社交的で話好き、几帳面で細々したものにきちっと秩序を持たせるのが好き、自由と冒険が好き、早起きが得意、正義感が人一倍強い、お年寄りと話すのが好き、などなど。この特性が全く合わない仕事を選んでしまったら、どんなに人が羨むような仕事についたってしんどいと思うよ。

 

底辺職の特徴として

・肉体労働である
・誰でもできる仕事である
・同じことの繰り返しである

と挙げられていたけど、勘違いも甚だしい。

 

上に挙げられていた仕事のなかで、私は警備スタッフと倉庫作業員は、まあまあ自分に合っていたので楽しくやれたんだけど、飲食店スタッフが全く無理だった。私はウェイトレスとして働いたことがあるけど、すぐに「無理だ」と自覚したよ。「誰でもできる仕事」なんてとんでもない。私はできなかった。同じ理由で私は看護師もできないんだけど、それを言うと看護師は「先生、医者やれるんだから看護師なんて余裕でしょ」などと笑った。本気で言ったんだけどな。

 

私は1つのことに集中するとよく他のことがおろそかになってしまう。子供の頃、テレビを見ながらご飯を食べるとテレビに夢中になって食べる手が止まった。母と一緒に話しながら皿洗いをすると、話に夢中になって洗う手が止まった。その点姉は器用だった。テレビを見ながら母とおしゃべりをしながら編み物をするマルチタスクをしている姿を不思議に思ったものだった。

 

母はそんな私と姉を見て、私のことを「1点集中型」姉のことを「バランス型」と言った。前者は医師や研究職、後者はウェイトレスや看護師みたいな感じか。

 

ウェイトレスをやったことがない人は、それがなんで難しいかと思うかもしれないが、ウェイトレスも看護師も歩いていたら必ず人に呼び止められ、用事を頼まれる。例えばウェイトレスの場合、入ったオーダーを厨房にもっていく途中で「お姉ちゃん、お水!」「鍋焼きうどん、まだ?」「これ下げてくれる?」とてんでバラバラな場所から声をかけられ、レジでは集団客がみんな万札を出して、集団客の後の客がイライラしている。カップルのオーダーした食事が、出来上がる時間が違いすぎれば、同じ位の時間に持っていけるよう、時間をずらしてオーダーを伝えないといけない…

 

そう、バランス型の仕事は、一つ一つは難しい作業ではないが、そのような多くの作業をバランスよくさばいていかなければいけないのだ。他人が「簡単な仕事」なんて言ってよいものではない。それが得意な人にとっては簡単な仕事かもしれないけど、そうでない人には難しい仕事なのだ。

 

だから、仕事の見かけ上の華やかさやステイタスに惑わされず、どの仕事だったら自分の特性が生かせるのか、そういうことを語ってこそ「就活の教科書」と言えるのじゃないのかな。

 

今日の動画



ではまた。

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