さよならボルドー氏

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このブログでは、ボルドー氏ことボルドー在住のフランス人について何度か書いてきた。

 

同い年で、見た目も職業も特に非の打ちどころがなく、優しく穏やかな人。栄養バランスのとれた食事を作り、味噌汁も作り、納豆もたべる。きれいなおうちの10階のベランダからはひろく自然豊かな公園が見渡せ、フランスではまず見かけないウォシュレットのトイレも設置してあった。

 

そりゃ夢見たよ。ここに住むの悪くないなぁ。適度に自然が豊富な美しい街でゆったりと散歩して、バカンスにはスペインにでも2ヶ月ぐらいゆっくり滞在する。フランス人とともに生きるとなったらこんな優雅な毎日が待っているかもしれない。

 

ただ、唯一、問題があった。

私は彼に惚れていない。

 

最初はね、まぁまぁ趣味も合うし、毎回ビデオ通話していくうちに好きになっていくだろうと思っていた。

でも、だんだん「ああ…たぶん、このまま続けてても惚れるところまではいかない」と思った。

 

なんだろう…なんだか、会話に深みがないというか。

たぶん相手のことを好きになってしまったら、たあいない「おはよう。今日は空が綺麗だよ」みたいなメッセージすら嬉しくなるんだろうけど、恋愛に至っていない忙しい人間にとっては「いちいち返事するのめんどい…」となるよね。

 

昔、メールのやりとりをしていた人を好きになったことがある。また、メールより前の時代に、手紙のやりとりをしていた人を好きになったこともある。メールや手紙の頃は、返事が来るのが待ち遠しいと思ったし、ちょっと長めの文章もキュンとくるものがあった。

 

でも、LINEやWhatsappみたいなメッセージって、あまりに手軽すぎて、恋愛に必要なある種の飢餓感のようなものがないし、基本長文でない構造上、その人の知性や優しさといった美徳が行間から感じられることもなく…

 

よっぽどブログでも書いてくれていた方が、好きになる確率上がったかもなぁ。いちど、WhatsAppのメッセージよりもメールが欲しいと言ったんだけど「メールはなんだか独り言を書いているようで虚しい」と言われてしまった。

 

それならもう、友達付き合いと割り切ればショートメッセージや電話での軽いおしゃべりでもいいやと思ったけど、ちょいちょい「2人の未来は…」みたいに先に進むことを匂わすこと言われると、いよいよめんどくさくなってしまった。

 

そして、50歳、日本では既に賞味期限切れと言う扱いを受ける、もともとモテるタイプでもなかった私、いきなりここにきてプチモテ期か?うちの病院の男性看護師からもLINEがくるようになったし、以前フランスに行った時仲が良かったマルセイユ男も、私の誕生日を機に再びメールをくれるようになった。

 

で、やっぱりメールの方が好きなんだよね。もらってちょっとワクワクする。LINEはうっとうしいので、その男性看護師には、「ボケて」のお題を与えて、「面白くなかったら返事しない」と伝え、返事が面白くなかったからそのまま放置するというひどい仕打ちをしている。あいにく今ジャズピアノに夢中なので、恋愛をしたいという気持ちがなくなってしまった。

 

遠回しに言っても通じないボルドー氏に、今の気持ちを正直にメールに書いて出した。返事はない。たぶん傷付けてしまった。でもこれ以上ずるずるするのもよくない気がして。

 

終わった。

あーあ、モテない私にこんなモテ期なんて滅多にないのにもったいないもったいない…

 

来年以降は、誰か1人と恋愛をするとか結婚するとかじゃなくって、老若男女と無節操に遊ぼうと思ってる。ま、ゴロニャの動向を睨みつつ、だけどね。

 

今日の動画 

ではまた。

 

ふるさと納税のおせちを病院受け取りにして、ちょっとでも正月気分を味わう当直2泊。

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